灯りの源

静けさの中で、そっと心を整えてからお読みください。

ここから先は、
私の世界のいちばん深いところにある “灯り” の話です。

日常のざわめきや、
心の中の小さな焦りを、
そっと脇に置いてください。

深呼吸をひとつ。

胸の奥にある静かな場所へ、
ゆっくりと降りていくような気持ちで読んでいただけたら嬉しいです。

このページは、
私が10年かけて集めたカオスのかけらが、
ひとつの世界へと形を変えた “源泉” です。

序文

私の人生には、
点のように散らばった経験がたくさんありました。

書くこと。
発信すること。
稼げなかった痛み。
心の学び。
寄り添いの経験。
仕組みを作る技術。
童話を書くという衝動。

そして、世界観が降りてきた瞬間。

それらは長い間、
ただの “点” にしか見えませんでした。

けれど、
ある時ふと気づいたのです。
——あの点たちは、すべて “灯りの粒” だったのだと。

それぞれの灯りが、
時間の中で静かに織り合わさり、
やがて「コビトダンジョン」という世界になりました。

このページでは、
その灯りがどこから生まれ、
どうやって世界になっていったのかを、
静かに語っていきます。

第1章:私の灯りの源

子どもの頃の私は、世界のどこかに“見えない気配”があることを、
当たり前のように感じていた。
それは誰かの声でも、姿でもない。
ただ、そっと背中に手を添えるような、静かな温度だった。

夏の夜、いとこたちと花火をしていたときのこと。

気づくと、右手の親指に火がついていた。
普通なら「熱い」と叫ぶはずなのに、
私はその火に心を奪われじっと見つめていた。

黄緑色や黄色の光が混ざり合い、
まるで小さな精霊が踊っているように見えた。

父が慌てて火を消したとき、
私はむしろ「もう少し見ていたかった」と思っていた。
痛みよりも、光の美しさの方が強かった。

別の日、10歳ごろ川遊びの最中に流されたことがある。
急流に飲まれ、必死に泳いでも戻れず、
水の勢いに体が持っていかれた。

「もうだめかもしれない」

そう思った瞬間、右手に何か固いものが触れた。
私はとっさにその右手に触った何かを全力でつかんだ。
川の中にしっかりした岩があったのだ。

そして自分の体勢を整えると私のすぐ下流には
勢いよく流れる水流が音を立てていた。

「あれに飲み込まれていたら助からなかったな」

と思いながらホッとした事を覚えている。

成長するにつれ、そうした感覚は形を変えて現れた。

ある夜、電気を消してベッドに入ってしばらくしたとき、
自分の体から意識だけがふわりと離れていくような感覚に包まれた。

「私、外に出てる」

そう思った瞬間、胸の奥がざわついた。

もし目を開けて、自分の体を外から見てしまったら、
もう戻れないような気がして、
私は目を閉じたまま息を潜めていた。

翌朝、普通に目が覚めたとき、
胸の奥で小さく安堵が広がった。

また別の夜には、突然息ができなくなった。
力を入れても、
姿勢を変えても、
何をしても空気が入ってこない。

胸の奥が固く閉じてしまったようで、
私は必死にもがいた。

しばらくして、胸のあたりで「ポン」と音がして、
何かが“通った”感覚があった。

その瞬間から、空気がすっと入ってきた。

そうした体験は、その時だけだったが
このような出来事は、
私にとって“特別な体験”というより、
“世界の奥にある何か”が静かに働いている証のように思えた。

幼い頃からずっとそばにあった、
言葉にならない灯りのような存在。

大人になるにつれ、その灯りは一度見えなくなった。

現実の忙しさや責任に押しつぶされ、
心の奥の静かな声を聞く余裕がなくなっていった。

けれど、スピリチュアルの師との出会いが、
その灯りを再び思い出させてくれた。

「あなたはもともとチカラがあるのだから」

そう言われたとき、
幼い頃の光景がひとつにつながった気がした。

私の灯りの源は、
あの頃からずっと私を見守り、
困るとそっと手を差し伸べてくれた。

そして今も、静かに、確かに、
私の内側で光り続けている。